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肥大化の功罪

2006年11月10日

肥大化の功罪
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先日、とある北陸のアニカラサークルがmixi、既存の(大学関係の?)グループと合同のオフを開いた。その中で、サークル側の掲示板にオフ終了後に書き込まれた書き込みに、ちと違和感を抱いたので、考えてみることにする。

その書き込みは「うちが北陸でこういったサークルを開いた一番最初だと思っている」との事で、そのいわんとすることを考えると、「なんだかんだ言ってもうちは老舗で規模が大きいんだ」って事なんだと思う。

昔、私もアニカラサークルを立ち上げた事があったが、その時はとにかくメンバーを増やすことにやっきになっていた。メンバーが増えると嬉しいし、どんどんと大きくなっていき、色々な人と交流出来るからいいことだと考えていた。

しかし、今になってサークルに合わず、サークルから離れる状況になって初めて、一つだけのサークルというのは良くないと考えるようになった。
そのサークルが唯一無二であろうと、そのサークルが誰でも楽しめる様な形であれば問題はないのだが、自分に合わなかった時、サークルが大きければ大きいほど問題が発生するのではないか?と思うようになったのだ。

アニカラサークルは当然、アニソンをカラオケで歌うサークルであり、それだけを考えると、やっている事は大差なく思えるし、そんなに好き嫌いが出るものでも、本来はないものの筈だ。
しかし、こういったサークルとつきあっていて思った事として、サークル運営部との人間関係の問題、グループの雰囲気の問題、歌うジャンル、縛りの有無などの問題もあり、意外とアニカラサークルとひとくくりにする事は難しい時代になって来ているように思う。

人間関係については、問題外の事柄ではあるが、つまらない場を延々と改善する事なく維持している管理人もいたり、所詮はオタクの集まり。管理人もオタクであり気配り以前の問題がある場合もある。正直に言って、アニオタと言われる人の中で気配りの出来る人に会った事は本当に少ない。

歌うジャンル、縛りについてはよくある問題だと思う。今、現役バリバリのアニメファンはどうしても新曲中心になるだろうし、もはや一線から退いたかつてのファンは古い曲が中心になるだろう。なんと言っても昨今の放映番組数が多すぎて、新曲を追いかけきれないというのが事実だと思う。
それぞれの世代が一緒に楽しく歌う事は果たして出来るのだろうか?結論から言ってしまうと、どっちも楽しい環境を作るのは無理だと思う。まあ、アニソンなんて所詮、個人プレイなのだから、自分が歌っている時だけ楽しいというスタンスであるならば、両立はするとは思うが、そういう環境ならば、わざわざサークルスタイルで歌う必要と言うのもないのではないだろうか?もっとも、それに気づいている人は少ないと思う。殆どの人がそういった事を気にすることなく歌っているのではないかと思う。それは参加している人がおおらかなのか、みんなで盛り上がろうとせず、個人プレイをしているだけなのか…。
縛りについては、諸刃の剣と考える。定期的にオフを開いている様なグループであれば、何でも歌える人がざらとなっているだろうから、何を歌うのか考えるのも億劫になるかと思う。そんな時に縛りというゲームが出てくると、別の楽しみ方が出来るのだ。ある意味、高度な楽しみ方ではあるのだが、それは初心者を置き去りにするゲームであり、新しい参加者が参加表明する事を躊躇させる一因ともなりかねない。
最近、知り合いのサークルでは常に縛りが発生する様で、掲示板には「縛りが楽しかった」とあるが、それを見て、参加をためらう人も相当数いるのではなかろうか。

最終的には否が応でも、サークル毎にそのカラーを持つようになるだろう。すると、そのカラーに合う/合わないといった問題がこれまた否応なしに発生するだろう。
その時に他に選択肢があるかどうか。一番重要なのはここだと思う。

一番最初の事例に戻るが、そのサークルは確かに大きいかもしれない。でも、老舗だから何だと言うのだろう。大きいからいいサークルであるとも限らない。
サークルが大きいという事は実は非常に大きなデメリットではないかと思う。大きくなる事で、機械的なオフになりかねないし、他のカラーを持ったサークルの出現を阻害する事になる。
いかに、参加者それぞれに楽しい空間を作っていくかと考えると、やはり十人十色であり、決まった形の提案が出来るわけではない。すると、それぞれに合った形で細分化していく必要があると思う。
今、アニソンと呼ばれる曲は何曲あるのだろうか?私がアニカラを始めたとき、X2000に2000曲のアニソンが配信されていて驚いたものだ。それから10年以上の時が流れ、今はもう万の単位のアニソンが配信されているのではないかと思う。そんな状況下ではもはや「アニソン」という言葉でさえ、大きなくくりの一つでしかなく、この言葉の下に集まってカラオケをするという事も大きな分類でしかないのかもしれない。

最近は思うのだ。そこそこの規模のグループが乱立することこそ一番なのではないか?と。その中で自分の居心地のいい場所を探し、また、たまには違った傾向のグループに参加すれば刺激にもなろう。
地方では人口の問題もあり、新しいサークルが出現する事はまれな事であるが、判で押したような枠を作ってしまったサークルのみが大きくなってしまうのが問題だと思う。願わくは、新しい息吹を吹き込めるような環境を望む。

Posted by りじんぐ at 19:09

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2006年11月10日 19:09に投稿されたエントリーのページです。

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