2007年09月22日
本当に欲しくなるもの[ ]
ここ10年あまりだろうか、コレクターとして生きてきたと思う。
コレクターは理由というものもなく、なんでもかんでも欲しくなってしまう性質がある様で、私の場合「アニソンCD」を集めていたのだが、そうして集めたCDを二度聞くことは殆ど無かった。いや、封を開封していないものさえある状況で、集める事が全てだった。
そんな私が、結婚をしてアニソンCDコレクターから足を洗った。
昔は月に数十枚のCDを注文していたが、そういった事もなくなり、沢山発売されるCDにも興味が無くなった。
音楽を聴く機会も少なくなり、音楽の出来/不出来というものもだいぶ目に付くようになり、本当にいいアニソンだなぁ~と思う事もなくなった。商業主義に犯されて、売ることだけに躍起になっているアニソン。そして、そういった商法にのっているアニソンファンは可愛いものだなぁ~などと、ちょっと高見から見下ろすかの様な位置で見ている自分がいた。ついこの間までは、一緒に踊っていたというのに(笑)
そんな中で、ふと、昔の録画を整理していて、「サウンドノベル街」のOPを見る機会があった。
ゲームの印象的なシーンが使われていて、ゲームをプレイした当時が、ゲームの内容が、鮮やかに蘇ってくる。思い立って、OP、そしてEDのフルコーラスを聞いてみると、なんだかもう泣けてしまいそうだ。
そして考えたのだが、本当にいいもの、欲しいものというものは夢中になっていたその時に触れたものなのかな?という事だ。
このサウンドノベル街の主題歌についても、その当時はCDを収集するという事とは全く関係なく、ゲームに夢中になっていた時代。そんな中で触れたこの曲は自分の心の中に残っている。
また、自分が好きなアニメの曲というものも考えてみれば、何も考えずにアニメを見ていた時のものばかり。
職業的(義務的)にアニメを見るようになって、そこで残ったものがいかに少ない事か。本当に好きなこと、本当にしたいことというのは自分の中の衝動から起こるもので、夢中で進んでいった後に本当に大事なものが残るのかも知れない。