2013年02月03日
生きていくこと[ ]
今年度から福祉事務所勤務となりました。
でもって、自分が担当しているケースで既に3人亡くなりました。
一人は末期がんでしたが、いい年齢でしたので大往生でしょう。
一人は31歳。3児の母でした。当然、私よりも年下で、最後に会ってから一週間経たずに亡くなりました。あまりに突然の事で驚きました。
一人は49歳。私よりは年上ですが、そんなに大差ない年齢の方です。こちらは最後に会ってから一ヶ月後の突然死でした。霊柩車の手配等を行い、また遺体を棺桶に入れる事も手伝いました。最後に会った時に、レンジで温めた(けれど、あまり暖まっていない微妙な温度の)お茶をいただいたのが印象に残っています。
そして、入院し、胃瘻で命をつないでおり、余命宣告されている人が一人。
急に入院し、もはや退院できないだろう…と言われている人が一人。
どちらもそんなに長くはない、、、んですよね。
当たり前の事ですが、人は死ぬんですね。
亡くなる年齢も様々で、私もいつ何があっても不思議ではない年齢になってしまった様です。
そして、あの世には何も持って行けないんですね。
私もこの世で様々な物を集めましたが、それを何一つ持って行けない。今、こんなに大切にしているものでさえも。
そういう風に考えるようになって来て、物欲という物はだいぶ無くなりまして、収集欲と言うものは今は殆どありません。便利に使って、楽しければ、それ以上のものは必要ないのだろうと考えるようになりました。
しかしながら、既に集めてしまったものは、この世に残していける様に考えています。
コレクションしたCDはどこか博物館的にやってくれそうなところで引き取っていただければありがたいですが、なかなかそういう場所は無いでしょうから、実際はどこかの収集家に引き取っていただければいいのかな?と考えています。
またホームページの方は、こちらだけはなんとしても引き継ぎたいですね。
本来は法人化出来ればいいのでしょうが、そこまでの力はないため、どこかの有志に譲渡出来れば十分に思います。
さて、、、話を戻しまして、、、。
ふとケースの自宅を訪問していて、玄関の扉に年賀のしめ縄の小さいものが飾ってあって、、、このケースは一年半前に妻を亡くした独居老人ですが、ようやく最近位牌を買うことが出来、気持ちが落ち着きました…なんて話していたのを思い出して、、、新年を迎えた小さな飾りに人が生きていく上でのささやかな幸せを感じまして、思わず泣きそうになりました。
人が生きていくのって、本当にささやかな何かがあれば生きていける様に思います。
大事なものは見えてきませんが、その大事なものと関われるのも長くてもあと何十年。それだけの期間を過ごしたら、どうやっても失わなければいけない定めですので、せめて、その期間だけでも大事に温めていきたいものです。
それにしても、人生の最後が別れで終わるというのはどうしても一抹の寂しさが漂いますね。。。